惑星からの逃走線

読書記録や研究上で思いついたこと、日々の雑感など。

社会学

Agent-based Simulation と Actor Network Theory について

ANT(Actor Network Theory)については,結構前からその存在自体は知っていて,またABS(Agent-based Simulation)との接合,みたいな考え自体もあったが,あまり考えが纏まらなかったので特にBlogには書かないでいた。いまだ確固たる意見を持つには至っていな…

ハンセン病―排除・差別・隔離の歴史 作者: 沖浦和光,徳永進 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2001/11/15 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログ (3件) を見る 私は電車の中で,図書館から借りたハンセン病の隔離の歴史についての本を読ん…

神の視点と人間という存在者

西川アサキ氏という,かなり恐るべき著者がいる。 魂のレイヤー―社会システムから心身問題へ 作者: 西川アサキ 出版社/メーカー: 青土社 発売日: 2014/05/22 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 魂と体、脳 計算機とドゥルーズで考える心身…

大衆を「自然」と看做す為政者の発想と社会シミュレーション

為政者は,多分に大衆(もっと有り体にいえば被治者)を一種の『自然現象』として看做す思考乃至発想が,あるように思われる。丸山眞男によれば江戸期武士階級などは如実にそうであったという。 さて,具体的に被治者を自然と看做す発想は,どういったものか。…

もし世界が百人の村だったら,百人のうち百人が犯罪を犯しています。

たぶん,小数点以下を四捨五入すれば掲題の通りになると思う(ちゃんと統計とったわけではなく,私の直感だけど) こんにち,「他民族に対し犯罪(戦争犯罪・虐殺・民族浄化など)を働いたことがない民族」などというのはごく一部の狩猟採集民ぐらいのものであろ…

権力はイノベーションを歓迎しない

イノベーションは万人にとって良いものだろうか? ほとんどの人にとって、ある種のイノベーションはとてもありがたいものである。特に、我々の生活の質を向上させるようなものは人々に大きく歓迎される。 これは当然であるが、ではイノベーションを歓迎しな…